楽天RPP広告のROASが悪い原因は?改善するために確認したい7つのポイント
楽天市場でRPP広告を運用していると、
「最近ROASが悪い」
「広告費は使っているのに売上が伸びない」
「以前より広告効率が落ちている」
と感じることがあります。
例えば、
先月ROAS:600%
今月ROAS:250%
この数字だけを見ると、
「広告運用が悪化した」
と考えたくなります。
もちろん、ROASは重要な指標です。
ただし、
ROASが悪い=RPP広告そのものが悪い
とは限りません。
原因は、
CPCかもしれない。
CVRかもしれない。
商品ページかもしれない。
価格かもしれない。
競合かもしれない。
キーワードかもしれない。
あるいは、イベントや計測期間の影響かもしれません。
だから私は、ROASが悪化した時に、すぐCPCを下げたり、広告を止めたりはしません。
まず、
「なぜROASが悪くなったのか?」
を分解して確認します。
この記事では、楽天RPP広告のROASが悪化する代表的な原因と、改善するために確認したいポイントを解説します。
そもそもROASとは?
ROASとは、
広告費に対して、どれだけ広告経由売上を作れたか
を見る指標です。
例えば、
広告費:10万円
広告経由売上:50万円
なら、ROASは500%です。
広告費:10万円
広告経由売上:20万円
なら、ROASは200%です。
数字だけを見ると、
500%の方が良い。
200%は悪い。
となります。
しかし、実際の運用では、
・商品単価
・利益率
・販売件数
・新規購入者
・商品全体売上
・自然検索売上
・検索順位
なども確認する必要があります。
原因① CPCが高すぎる
ROAS悪化の原因として、まず確認したいのが、
CPC(クリック単価)
です。
例えば、
先月CPC:30円
今月CPC:50円
クリック数が同じなら、広告費は大きく増えます。
売上が同じままなら、当然ROASは悪化します。
RPP広告では、競合状況や自動最適化の影響などにより、CPCが上昇することがあります。
そのため、ROASが悪化したら、まず、
広告費が増えたのか?
CPCが上がったのか?
を確認します。
CPCを下げれば解決するとは限らない
ここで注意したいのが、
「ROASが悪いからCPCを下げよう」
という判断です。
もちろん、CPCが高すぎる場合は調整が必要です。
しかし、CPCを下げすぎると、露出も減る可能性があります。
結果として、
クリック数が減る。
販売件数が減る。
売上が減る。
検索順位へも影響する。
ということがあります。
だから、
ROAS改善=CPCを下げる
とは考えません。
原因② CVRが低下している
次に確認したいのが、
CVR(転換率)
です。
例えば、
【先月】
クリック:1,000
販売件数:50
CVR:5%
【今月】
クリック:1,000
販売件数:20
CVR:2%
クリック数は同じ。
でも、販売件数が大きく減っています。
この場合、ROASが悪化した原因は、広告費ではなく、
商品ページに来たユーザーが購入しなくなったこと
です。
CVRが落ちる原因
例えば、
・価格が上がった
・競合が値下げした
・クーポンが終了した
・ポイント倍率が下がった
・レビュー評価が落ちた
・低評価レビューが入った
・商品画像を変更した
・商品ページを変更した
・在庫切れが増えた
・納期が長くなった
・送料条件が悪化した
などが考えられます。
つまり、ROAS悪化の原因が、
広告ではなく商品側
にあるケースも多いです。
原因③ 売れない商品へ広告費が集中している
ショップ全体のROASが悪化した時は、商品別で確認します。
例えば、
【商品A】
広告費:5万円
売上:40万円
ROAS:800%
【商品B】
広告費:10万円
売上:15万円
ROAS:150%
ショップ全体で見ると、商品Bが広告効率を大きく悪化させています。
この場合、ショップ全体のCPCを一律に下げるより、
商品Bの運用を見直した方が効果的
かもしれません。
売れていない商品を広告で無理に売ろうとしていないか?
RPP広告は、商品へのアクセスを増やすことはできます。
しかし、売れない商品を自動的に売れる商品へ変えることはできません。
CVRが低い。
レビューが少ない。
価格競争力がない。
商品ページが弱い。
この状態で広告費だけ増やしても、
売れないアクセスを増やすだけ
になる可能性があります。
逆に、すでに売れている商品。
CVRが高い。
CPAも低い。
利益率も高い。
こういう商品へ広告費を寄せた方が、ショップ全体の売上・利益が伸びることがあります。
原因④ キーワードの質が悪い
RPP広告では、商品単位だけでなく、
どのキーワードから売れているか
も重要です。
例えば、商品全体ROAS:250%。
数字だけを見ると、かなり悪い。
しかし、詳しく見ると、
CPC経由:ROAS150%
特定キーワード経由:ROAS700%
ということがあります。
この場合、商品そのものが売れないのではなく、
売れない検索ユーザーからアクセスを集めている
可能性があります。
「商品が売れない」ではなく「どのキーワードなら売れるか?」
ここはかなり重要です。
例えば、
「スニーカー メンズ」
では売れない。
でも、
「スニーカー メンズ 幅広」
では非常によく売れる。
この場合、商品の問題ではなく、
検索意図との相性
の問題かもしれません。
RPP広告のROASが悪い時は、商品単位だけでなく、キーワード単位で確認します。
原因⑤ 広告費を増やしすぎている
広告費を増やせば、アクセスは増えやすくなります。
しかし、広告費を2倍にしたからといって、売上も2倍になるとは限りません。
例えば、
広告費10万円
売上100万円
↓
広告費20万円
売上120万円
広告費は100%増。
売上は20%増。
当然、ROASは大きく悪化します。
追加したアクセスの質が落ちることがある
広告費が少ない時は、比較的売れやすいユーザーや商品に配信できていた。
予算を増やしたことで、
購入意欲の低いユーザー。
CVRの低い商品。
高CPCキーワード。
まで露出が広がった。
こういうことがあります。
つまり、
最初の10万円と、追加した10万円の価値は同じとは限らない。
ということです。
広告費には限界効率がある
例えば、
広告費5万円
ROAS1,000%
広告費10万円
ROAS800%
広告費20万円
ROAS500%
広告費30万円
ROAS300%
というように、予算を増やすほど効率が落ちるケースがあります。
重要なのは、
どこまで広告費を使えば利益額が最大化するのか
です。
原因⑥ 競合環境が変化している
自社の広告設定を何も変えていなくても、ROASが悪化することがあります。
理由の一つが、
競合環境の変化
です。
例えば、
競合が値下げした。
10%OFFクーポンを出した。
ポイント10倍を開始した。
レビュー数が増えた。
商品画像を改善した。
送料無料になった。
こうした変化によって、自社商品のCVRが低下することがあります。
RPP広告の管理画面だけ見ていると、原因が分からないことがあります。
そのため、ROASが急に悪化した場合は、
実際の楽天検索結果で競合商品を確認する
ことも重要です。
原因⑦ 計測期間・イベント前のユーザー行動
RPP広告では、短期間のROASだけを見ると、実際の広告効果を見誤ることがあります。
例えば、スーパーSALE前。
ユーザーが商品を検索。
RPP広告をクリック。
でも、その場では購入しない。
お気に入り登録。
比較検討。
その後、スーパーSALE開始後に購入。
という行動があります。
この場合、クリック直後のROASは非常に悪く見えます。
12時間ROASと720時間ROASで大きく違うこともある
実際の運用では、クリックから12時間以内のROASでは100%を下回っていた商品が、720時間ROASでは1,000%を大きく超えるケースもあります。
つまり、短期ROASだけを見て、
「売れていない」
「広告を止めよう」
と判断すると、その後の購入まで失う可能性があります。
イベント前は「種まき期間」になることがある
スーパーSALEや大型イベントでは、イベント開始前に、ユーザーが商品を探し始めます。
だから、イベント開始直前までRPPを弱めて、開始と同時に広告を強化する。
これでは遅い場合があります。
イベント前から露出し、商品を知ってもらう。
比較候補に入れてもらう。
お気に入り登録してもらう。
そしてイベント開始後に購入してもらう。
こうした流れも考える必要があります。
ROASが悪い時に「広告停止」をすぐ判断しない
例えば、ROAS200%。
かなり悪い。
だから、広告停止。
非常に分かりやすい判断です。
でも、私は、
ROASだけでは止めません。
なぜなら、広告を止めることで、
・広告経由アクセス
・販売件数
・検索順位
・自然検索売上
まで失う可能性があるからです。
商品全体売上を見る
例えば、
RPP経由売上20万円。
広告費10万円。
ROAS200%。
でも、商品全体売上100万円。
自然検索などで80万円売れている。
この状態で、RPP広告を止めた。
翌月、商品全体売上60万円。
となったら?
広告費10万円を削った代わりに、売上40万円を失ったことになります。
だから、
広告とオーガニック売上を完全に別物として考えない
ことも重要です。
ROASを改善する方法は広告費を削るだけではない
ROASを改善する。
↓
CPCを下げる。
↓
広告費を減らす。
これも一つの方法です。
でも、ROAS改善にはもう一つあります。
売上を増やすことです。
例えば、
広告費10万円。
売上20万円。
ROAS200%。
広告費を5万円にして、
売上20万円。
ROAS400%。
これも改善。
でも、広告費10万円のまま、
売上40万円。
ROAS400%。
これも改善です。
私は、後者を狙うことも多いです。
CPCを上げてROASが改善することもある
一見矛盾しているように聞こえるかもしれません。
CPCを上げる。
↓
広告費が増える。
↓
ROASが悪くなる。
普通はこう考えます。
しかし、CVRが高い商品で、露出不足が原因で販売数が伸びていない場合、CPCを上げてアクセスを増やした結果、販売件数が大きく増え、
結果的にROASまで改善する
ことがあります。
だから、
ROAS改善=CPCを下げる
とは限りません。
ROASが悪い商品は3種類に分けて考える
弊社では、ROASが悪い商品を大きく3つに分けて考えます。
① 本当に広告を止めた方がいい商品
・CVRが低い
・CPAが高い
・商品全体でも売れていない
・広告費を大量消化している
・改善余地が少ない
こういう商品なら、広告除外やCPC抑制を検討します。
② 改善すれば伸びる商品
・ROASは悪い
・アクセスはある
・商品全体では売れている
・売れるキーワードがある
・商品ページ改善余地がある
こういう商品なら、すぐ止めず、まず改善を試します。
③ ROASは悪いが止めると危ない商品
・広告ROASは悪い
・商品全体では非常によく売れている
・自然検索売上が大きい
・検索順位が高い
・広告経由販売件数も多い
こういう商品です。
この状態で広告を急に止めると、ショップ全体の販売数まで崩れる可能性があります。
ROAS以外に確認したい数字
RPP広告の改善では、ROASだけではなく、次の数字も確認します。
CPA
1件販売するために、いくら広告費を使ったか。
広告費10万円。
販売100件。
なら、CPA1,000円。
CVR
クリックしたユーザーのうち、何%が購入したか。
CVRが低ければ、広告よりも商品ページ側の改善が必要かもしれません。
商品全体売上
広告経由だけではなく、自然検索やその他流入を含めた売上です。
TACOS
ショップ全体売上に対する広告費率を見ることで、広告がショップ全体へどれだけ負担になっているかを確認します。
販売件数
ROASが低下していても、販売件数が大幅に伸びているなら、必ずしも悪い運用ではありません。
検索順位
広告によって販売数を作り、検索順位が上がっている場合もあります。
RPP広告のROAS改善でよくある間違い
ここまでの内容を踏まえて、よくある判断を整理します。
「ROASが悪いから全部CPCを下げる」
露出まで減らす可能性があります。
「ROASが悪いから即除外」
売れるキーワードや自然検索への影響まで失う可能性があります。
「広告費を増やせば売上も比例して増える」
追加アクセスの質が落ちれば、売上は比例しません。
「イベント当日に広告を強くすればよい」
イベント前から比較検討しているユーザーを逃す可能性があります。
「ROASだけ見ればよい」
CPA・CVR・商品全体売上・TACOSなども確認する必要があります。
RPP広告のROASが悪い時、私ならこの順番で確認する
ROASが悪化した場合、私は大きく次の順番で確認します。
① 広告費が増えたか?
まず、広告費そのものがどう変化したか確認します。
② CPCが上がっていないか?
広告費増加の原因を確認します。
③ CVRが落ちていないか?
クリック後に購入されなくなっていないか確認します。
④ どの商品がROASを悪化させているか?
ショップ全体ではなく、商品別で確認します。
⑤ どのキーワードで売れているか?
売れない検索流入だけ増えていないか確認します。
⑥ 競合状況を確認する
・価格
・クーポン
・ポイント
・レビュー
・送料
などを比較します。
⑦ 商品ページを確認する
商品の強みが伝わっているか?
購入する理由があるか?
確認します。
⑧ 商品全体売上・検索順位を確認する
広告だけを止めた時に、何を失う可能性があるか確認します。
⑨ イベント・計測期間を確認する
短期ROASだけで判断していないか確認します。
⑩ 改善施策を決める
CPCを下げるのか。
上げるのか。
キーワードを強化するのか。
除外するのか。
商品ページを改善するのか。
原因によって対応を変えます。
RPP広告運用の目的はROASを高くすることではない
極端に言えば、広告費をほとんど使わなければ、高いROASを作りやすくなります。
売れる商品だけ。
売れるキーワードだけ。
広告費を最低限にする。
ROAS1,500%。
数字は非常に綺麗です。
でも、もっと広告費を使えば、利益を残しながら売上を大きく伸ばせる可能性がある。
それなのに、ROAS1,500%を守るために広告費を増やさない。
これでは、販売機会を失っているかもしれません。
例えば
【Aパターン】
広告費10万円
ROAS1,000%
広告売上100万円
【Bパターン】
広告費30万円
ROAS600%
広告売上180万円
ROASだけなら、Aの方が優秀です。
しかし、利益額まで含めてBの方が大きいのであれば、Bを選ぶこともあります。
だから、
広告運用の目的はROASを最大化することではなく、利益を残しながら売上を最大化すること
だと弊社では考えています。
株式会社ecの便利屋のRPP広告運用
株式会社ecの便利屋では、楽天市場専門でRPP広告運用を行っています。
これまで、
約300ショップ・30ジャンル以上
の楽天市場運用・RPP広告支援に携わってきました。
弊社では、単純にROASだけを追いかける運用ではなく、
・ROAS
・CPA
・CVR
・販売件数
・商品全体売上
・TACOS
・検索順位
・オーガニック販売
などを確認しながら、ショップ全体の売上・利益拡大を目指します。
RPP広告だけで解決できない場合もご提案します
広告からアクセスは取れている。
でも売れない。
この場合、CPC調整だけでは解決しないことがあります。
・商品画像
・価格
・レビュー
・商品ページ
・楽天SEO
・商品の強み
・競合との差別化
こうした部分に問題がある場合は、広告以外の改善も必要です。
弊社では、必要に応じて、
・商品名
・SEO
・商品ページ
・LP
・商品画像
などの改善もご提案しています。
RPP広告のROASが悪化してお困りの方へ
このようなお悩みはありませんか?
・RPP広告のROASが急に悪化した
・広告費だけ増えている
・CPCを下げてもROASが改善しない
・どの商品を除外すればよいか分からない
・キーワード運用まで手が回らない
・商品CPCとキーワードCPCの使い分けが分からない
・広告費を増やすべきか減らすべきか判断できない
・イベント時の広告調整が難しい
・現在の運用が正しいのか第三者に見てもらいたい
・広告だけでなくショップ全体売上を改善したい
こうした場合は、一度現在の広告運用を分析することをおすすめします。
RPP広告運用代行について
弊社のRPP広告運用代行は、
初期費用0円・成果報酬なし・月額固定料金
です。
基本料金は、
月間広告費50万円未満
月額33,000円(税込)
月間広告費50万円以上
月額55,000円(税込)
となります。
広告の分析・調整・運用判断については、原則として代表の原が直接担当いたします。
現在のRPP広告運用状況や課題をお伺いしたうえで、どのような改善ができるのかをご案内いたします。
まとめ
楽天RPP広告のROASが悪い時、すぐに、
「CPCを下げる」
「広告費を削る」
「商品を除外する」
と判断しないことが重要です。
まず、
なぜROASが悪いのか?
を確認します。
CPCなのか。
CVRなのか。
商品選定なのか。
キーワードなのか。
競合なのか。
広告予算なのか。
イベント前のユーザー行動なのか。
原因によって、取るべきアクションは全く違います。
ROASは、非常に重要な指標です。
しかし、ROASはあくまで、
広告運用を判断するための一つの数字
です。
最終的に見るべきなのは、ショップ全体で、
売上が伸びているか。
利益が残っているか。
販売数が増えているか。
商品が育っているか。
です。
楽天RPP広告のROASが悪化してお困りでしたら、お気軽に株式会社ecの便利屋までご相談ください。
著者プロフィール
株式会社ecの便利屋
代表取締役 原 定晴(はら さだはる)
楽天市場専門サポート事業
~小さな物販を大きく育てる~
自社で出店した楽天ショップを、出店7年目で年商7,000万円へ成長させた「現場出身」のECコンサルタント。
自らの出店経験をもとに、中小EC事業者様の利益を第一に考えた、実践的な伴走支援を行っています。
2024年9月に「株式会社ecの便利屋」として法人化。
専門領域
・RPP広告運用代行
・楽天SEO
・商品ページ改善
・店舗運営支援
強み
厳しい競争の中で自らショップを運営し、売上を伸ばしてきた「現場目線」の実践ノウハウ。
出店者としての経験を活かし、ショップの状況に合わせた改善をご支援します。
1時間無料コンサルのご案内
公式LINEにて、「1時間無料コンサル」を実施しています。
楽天市場の広告運用や売上改善、商品ページのお悩みなど、お気軽にご相談ください。
お申し込みは、公式LINEよりお問い合わせください。