楽天市場で新規購入者が前回マラソン比4倍増!?実施した「新規獲得施策」
楽天市場を運営していると、
「売上を伸ばしたい」
と、誰もが望みます。
では、売上を伸ばすために何を見るのか?
アクセス数?
CVR?
客単価?
検索順位?
広告?
もちろん、全て重要です。
ただ、今回私が注目したのは、
「新規購入者数」
でした。
あるクライアント様は、リピート率は高いものの、新規顧客の獲得が課題となっていました。
そこで、新規購入者を増やすために一つの施策を実施しました。
その結果、
新規購入者数が、前回のお買い物マラソン比450%
まで伸びました。
前回のお買い物マラソン:新規購入者8人
今回のお買い物マラソン:新規購入者36人
前回比450%、増加率で表すと+350%です。
私自身、ここまで数字が動くとは思っていませんでした。
今回は、実際に何を行ったのか、そして、なぜこの施策を行ったのかを紹介します。
※ショップ様から許可をいただいた範囲でご紹介しています。
売上だけを見ていると分からない
楽天市場のイベントが終わった後、
「前回より売上が何%伸びた」
「ROASが何%だった」
「アクセスが何人増えた」
という数字は確認されていると思います。
ただ、それだけではショップの状態を完全には把握できません。
例えば、売上が前回比120%。
一見すると順調です。
しかし、その売上のほとんどを既存のお客様が作っており、新規購入者が減っていたらどうでしょうか?
短期的には問題がないように見えます。
しかし、この状態が半年、1年と続いた場合は少し心配です。
ショップを継続的に成長させるためには、
「今回のイベントで、何人の新しいお客様を獲得できたのか?」
という視点も必要だと思っています。
新規購入者を増やすには「最初の1回」を作る
新規のお客様に購入していただくのは簡単ではありません。
楽天市場には大量の商品があります。
同じジャンルにも、競合商品が多数あります。
その中から、まだ一度も購入したことがないショップの商品を選んでもらわなければなりません。
ユーザー側から考えると、
「本当に良い商品なのか?」
「買って失敗しないか?」
「いつも買っている商品で良いのでは?」
という心理があります。
つまり、
最初の1回には、非常に高いハードルがあります。
ここをどのように越えてもらうのか。
今回の施策は、そこから逆算して考えました。
まずは現状を確認する
ここまでは結果について書きました。
次に、施策を実施する前の状況を確認しましょう。
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画像
RMSの、
【データ分析】→【2.店舗カルテ】→【売上・アクセス数】
をクリックすると、
・新規売上
・リピーター売上
・新規アクセス数
・リピーターアクセス数
を細かく確認できます。
今回のクライアント様では、
【アクセス数】
新規:8
リピーター:2
【売上】
新規:3
リピーター:7
という割合でした。
アクセスの大半は新規ユーザーですが、売上の大半はリピーターのお客様に支えられていました。
リピート商材であり、レビューも高評価です。
一度使用していただければ、月1〜2回程度の継続購入が見込める商材でした。
そこで、
新規ユーザーを増やすことが、今後の売上拡大に最も重要
と判断し、ある施策を行いました。
実施したのは「新規ユーザー限定クーポン」
今回実施したのは、
新規ユーザーだけが利用できるクーポン
です。
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クーポン設定画面の下部で、対象ユーザーを選択できます。
今回重要だったのは、単にクーポンを発行したことではありません。
なぜ全ユーザーではなく、新規購入者だけを対象にしたのか?
ここがポイントです。
リピーターへの不要な値引きを減らす
通常のイベント施策では、
・10%OFF
・20%OFF
・○○円OFF
といったクーポンを、全ユーザーへ発行するケースがほとんどです。
この場合、当然ながらリピーターのお客様も利用できます。
しかし、ここで考えてほしいことがあります。
そのお客様は、本当にクーポンがなければ購入しなかったのでしょうか?
例えば、クーポンがなくても100人が購入してくれる商品へ10%OFFクーポンを発行すれば、本来必要のなかった値引きまで発生する可能性があります。
だったら、その値引き原資を、
まだ購入したことがないユーザーへ集中させた方が良いのではないか?
と考えました。
リピート商材は初回注文だけで利益を最大化しない
一度購入すると、その後も継続して購入していただける可能性が高い商品では、初回注文だけで利益を最大化する必要性は比較的低くなります。
重要なのは、
まず1回購入してもらうこと。
例えば、通常販売なら1件当たり1,000円の利益が残る商品があったとします。
新規限定クーポンを発行したことで、初回利益が500円になった。
初回注文だけを見ると、500円の利益を失っています。
しかし、そのお客様が、
2回目。
3回目。
4回目。
と購入してくれたらどうでしょうか?
最初に削った500円は、単なる値引きではありません。
「値引き」ではなく「新規獲得コスト」として考える
私は、ここをかなり重要視しています。
クーポンを発行すると、
「○万円値引きした」
と考えてしまいます。
しかし、新規ユーザー限定クーポンの場合は、
「新規顧客を獲得するために○万円を投資した」
と考えることができます。
RPP広告も同じです。
RPP広告で10万円を使い、100人の新規顧客を獲得した。
新規限定クーポンで5万円を値引きし、100人の新規顧客を獲得した。
どちらも、
新規顧客を獲得するために使った費用
という見方ができます。
そのため、単純なROASやクーポン利用総額だけでは、施策を正しく評価できません。
新規獲得CPAを計算する
そこで確認したいのが、
「新規顧客1人を獲得するために、いくら使ったのか?」
です。
例えば、
新規限定クーポンによる値引き総額:50,000円
新規購入者数:100人
であれば、
50,000円 ÷ 100人=新規獲得CPA 500円
です。
新規顧客1人を獲得するために使ったクーポン原資は、500円となります。
もちろん、ここへRPP広告費などを加えて計算しても良いと思います。
重要なのは、この500円が高いのか、安いのか。
そして、それを初回注文だけで判断しないことです。
継続購入が期待できる商材であれば、
新規顧客を500円で獲得できることは、圧倒的に破格
だと考えています。
2回目以降の購入まで追う
今回、新規購入者数は前回比450%となり、クライアント様には大変喜んでいただけました。
しかし、私はまだ今回の施策を、
「大成功」
とは判断していません。
今回獲得した新規購入者が、
2回目も購入したのか?
3回目も購入したのか?
ここまで追う必要があります。
例えば、新規顧客100人を獲得して、30人が2回目を購入。
そのうち20人が3回目も購入した。
この結果であれば、初回に使ったクーポン原資の評価は大きく変わります。
反対に、100人を獲得しても、ほとんど再購入されなかったのであれば、
「前回比450%だから大成功」
とは言えません。
今回の施策で分かったのは、
新規購入者だけにクーポン原資を集中させることで、新規獲得数を大きく動かせる可能性がある
ということです。
新規限定クーポンは「ただの安売り」とは限らない
クーポンというと、
「値引き」
「利益を削る」
というイメージがあります。
もちろん、何も考えずにクーポンを乱発すれば、その通りです。
しかし、
誰に値引きするのかまで設計すると、クーポンの意味が変わります。
今回の場合は、全ユーザーへ値引きするのではなく、
新規顧客の「最初の1回」を作るために、値引き原資を集中させました。
その結果、新規購入者数は前回のお買い物マラソン比450%まで伸びました。
次に確認するのは、今回獲得したお客様が、どれくらい再購入してくれるのかです。
そこまで追いかけて、今回の施策の本当の答えを出したいと思います。
リピーター売上への依存度が高いショップは注意
楽天市場を運営している方は、
「クーポンでいくら売れたか?」
だけではなく、
「そのクーポンで、何人の新しいお客様を獲得できたのか?」
という視点でも確認してみてください。
リピート率が高い商材では、新規ユーザー向けクーポンの値引き率を高めに設定し、一度検証してみる価値があります。
特に、
リピーターのお客様へ売上の60%以上を依存しているショップさん
は、注意が必要だと思っています。
既存のお客様が離れたり、購入頻度が下がったりすると、売上が一気に落ちる可能性があるからです。
ただし、これだけリピートされているということは、
商品そのものは高く評価されている
ということでもあります。
商品が悪いのではありません。
新しいお客様へ、まだ十分に届いていないだけです。
最後に
リピート率の高い商品で売上を伸ばすためには、
新規顧客の「最初の1回」を、どのように作るか
が重要です。
全ユーザーへ広く値引きするのではなく、新規ユーザーへクーポン原資を集中させる。
そして、
・新規購入者数
・新規獲得CPA
・2回目購入率
・3回目購入率
・新規顧客のLTV
まで確認する。
新規限定クーポンを単なる値引きではなく、新規顧客獲得への投資として考える。
リピーター売上への依存度が高いショップさんほど、新規ユーザーを獲得する施策を早急に検討してみてください。