スーパーSALEサーチ登録を見送るべき5つの条件
恒例の9月楽天スーパーSALEが近づいてきました。
楽天スーパーSALEが近づくと、クライアント様からよく聞かれるのが、
「スーパーSALEサーチには登録した方が良いですか?」
という質問です。
楽天市場を運営している方なら、一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。
スーパーSALEサーチへ登録するためには、
・対象商品を選ぶ
・SALE価格を決める
・申請する
・審査結果を確認する
・バナーや商品画像を準備する
といった準備が必要です。
それなりに手間がかかるため、
「せっかくスーパーSALEがあるのだから、売れ筋商品を全部申請しておこう」
と考えてしまいがちです。
しかし、私は、
無理にスーパーSALEサーチへ登録する必要はない
と考えています。
今回は、スーパーSALEサーチへ無理に登録しなくても良い商品の条件と、反対に登録を検討したい商品について紹介します。
そもそもスーパーSALEサーチとは?
楽天スーパーSALE期間中には、通常の検索とは別に、SALE商品を探しているユーザー向けの検索導線が設けられます。
一定の条件を満たして審査を通過した商品を登録することで、楽天スーパーSALE期間中のSALE商品として露出を増やせる可能性があります。
スーパーSALE期間中は、
「せっかく買うなら、安くなっている商品を買いたい」
と考えるユーザーが多くなります。
そのため、スーパーSALEサーチに登録された商品のみが掲載される検索導線は、ショップにとって大きな魅力です。
そう聞くと、
「だったら、できるだけ多くの商品を登録した方が良いのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、露出が増えることと、ショップに利益が残ることは別の話です。
① 通常価格でも順調に売れている商品
通常価格で十分に売れている。
検索順位も高い。
CVRも高い。
リピーターもいる。
利益もしっかり確保できている。
このような商品を、スーパーSALEだからという理由だけで安くする必要があるでしょうか?
もちろん、値引きによって販売数をさらに伸ばす戦略はあります。
しかし、例えば通常価格で100個売れている商品を値引きし、120個売れたとします。
販売数は20%増えています。
一見すると成功に見えますが、値引きによって1個当たりの利益が下がれば、
販売数は増えたのに、利益総額は減った
という結果になる可能性があります。
通常価格で順調に売れている商品ほど、スーパーSALEサーチへ登録しないという選択肢を持って良いと思います。
② もともと利益率が低い商品
これは分かりやすい例です。
もともと薄利の商品を、さらにSALE価格で販売する。
売上は大きく伸びた。
しかし、利益がほとんど残らなかった。
スーパーSALEは通常期間よりも販売数が伸びやすいため、このような状態になりやすいイベントでもあります。
例えば、
売上100万円・利益5万円
と、
売上80万円・利益15万円
を比較した場合、後者の方がショップにとって健全な場合もあります。
売上だけでSALE対象商品を決めず、値引き後にいくら利益が残るのかまで確認する必要があります。
入口商品として使うなら話は変わる
ただし、利益率が低い商品でも例外があります。
それは、
ショップの入口商品として使う場合
です。
例えば、通常1,980円の商品を大きく値引きして販売する。
その商品単体では、利益がほとんど残らない。
しかし、その商品をきっかけに、
・新規ユーザーがショップへ入ってくる
・ほかの商品も一緒に購入する
・ショップをお気に入り登録する
・2回目以降の購入につながる
という流れを作れるのであれば、単品の利益だけで判断する必要はありません。
サプリメントなどで見かける「初回100円」の商品が分かりやすい例です。
初回購入では赤字。
2回目の購入で損益がトントン。
3回目以降の購入で利益が出る。
このように継続購入まで設計されている商品であれば、初回注文で利益を最大化する必要はありません。
スーパーSALEサーチは、登録そのものに広告費がかかる施策ではありません。
そのため、スーパーSALEで新規顧客を大きく獲得し、2回目以降の購入で利益を回収する戦略も考えられます。
重要なのは、
その商品単体でいくら利益が出たかではなく、ショップ全体として何を狙っているのか
です。
③ 値引きしてもCVRが変わらない商品
10%OFFにした。
20%OFFにした。
それでもCVRがほとんど変わらない商品があります。
この場合、そもそも価格が売れない原因ではない可能性があります。
例えば、
・商品画像で魅力が伝わっていない
・商品の需要そのものが弱い
・競合商品との差が分かりにくい
・レビューが少なく購入への不安がある
・商品ページに必要な情報が不足している
といった原因です。
この状態で値引きしてスーパーSALEサーチへ登録しても、アクセスが増えるだけで、思ったほど販売数が伸びないことがあります。
値下げすれば必ず売れるとは限りません。
過去にクーポンや値引きを行ったことがある商品であれば、値引き前後のCVRを比較してみてください。
値引きしてもCVRが変わっていないのであれば、価格以外の改善を優先した方が良い可能性があります。
④ 在庫が少ない商品
スーパーSALEサーチへ登録する。
RPP広告も強化する。
クーポンも発行する。
その結果、アクセスが一気に増えて、SALE開始直後に売り切れた。
一見すると、
「完売したから成功」
と思えます。
もちろん、在庫を完売できたこと自体は悪いことではありません。
在庫処分が目的であれば、大成功と言えるでしょう。
しかし、これから検索順位を上げたい商品や、今後の主力商品として育てたい商品がSALE序盤で売り切れてしまうと、その後の販売機会を失います。
せっかくアクセスが集まる期間に、商品を販売できない状態が続くのはもったいないことです。
スーパーSALEで大きく仕掛けるのであれば、販売目標に対応できる在庫まで含めて準備する必要があります。
⑤ 通常価格との差が大きくなりすぎる商品
これは商品や販売方法によって注意したい部分です。
先日、10,000円で購入した商品が、楽天スーパーSALEで5,000円になっていた。
購入したばかりのお客様からすると、
「もう少し待ってから買えば良かった」
と思うかもしれません。
もちろん、SALEによって価格が変わること自体は珍しくありません。
ただし、大幅値引きを頻繁に行うと、ユーザーも次第に、
「このショップの商品は、SALEまで待てば安くなる」
と学習します。
その結果、通常期間に商品が売れにくくなる可能性があります。
短期的には販売数が伸びても、通常価格で購入してもらう力が弱くなれば、長期的には注意が必要です。
「半額なら売れる」は当たり前。でも、それで良いのか?
スーパーSALEでは、半額商品は非常に魅力的です。
アクセスも集めやすく、販売数も作りやすくなります。
しかし、
半額にしたら売れた。
スーパーSALE終了後、通常価格に戻した。
すると、全く売れなくなった。
これでは、SALE期間中だけ売れる商品になってしまいます。
入口商品として意図的に赤字または低利益で販売し、ショップ内回遊や継続購入によって利益を回収するのであれば問題ありません。
しかし、そこまでの設計をせずに、
「スーパーSALEだから、とりあえず半額にする」
という値引きは、私はおすすめしていません。
半額にして売れたこと自体ではなく、
・新規顧客を何人獲得できたのか
・ほかの商品も一緒に購入されたのか
・2回目以降の購入につながったのか
・値引き後も利益が残ったのか
・通常価格へ戻した後も販売が続いたのか
まで確認する必要があります。
申請に伴う販売停止期間も考える
スーパーSALEサーチへ申請する場合、商品や申請方法によっては、審査条件を満たすためにSALE開始前の一定期間、商品を販売できない状態にする必要があります。
対象商品によっては、少なくとも1週間程度の販売機会を失う可能性も考えなければなりません。
通常価格で順調に売れている商品を申請する場合、SALE期間中に増える売上だけではなく、
申請のために販売できなかった期間の売上
まで含めて判断する必要があります。
例えば、通常期間に毎日10個売れている商品を7日間販売停止にすれば、70個分の販売機会を失います。
スーパーSALEで販売数が増えても、その増加分が販売停止期間の減少分を下回れば、トータルでは販売数が増えていない可能性があります。
スーパーSALE期間中の数字だけを切り取らず、申請前後を含めて比較することが重要です。
スーパーSALEサーチへの登録を検討したい商品
では、どのような商品をスーパーSALEサーチへ登録すれば良いのでしょうか。
私は原則として、次のような商品を優先して検討します。
・検索順位が低く、露出を増やしたい商品
通常検索では十分なアクセスを獲得できていない商品です。
スーパーSALEサーチをきっかけに販売実績を作り、その後の成長につなげられる可能性があります。
・発売したばかりの新商品
まだ販売実績がなく、通常検索だけではユーザーに見つけてもらいにくい商品です。
SALEを最初の販売実績作りに活用できます。
・レビューが少ない商品
値引きを購入のきっかけにして販売数を増やし、今後のレビュー獲得につなげたい商品です。
ただし、レビュー投稿を条件に値引きするのではなく、まず購入者数を増やすための施策として考えます。
・継続購入が期待できるリピート商材
初回注文では利益が少なくても、2回目、3回目の購入で利益を回収できる商品です。
スーパーSALEを新規顧客獲得の機会として活用できます。
・在庫を整理したい商品
旧商品や季節商品など、利益率よりも在庫を現金化することを優先したい商品です。
この場合は、大幅な値引きにも明確な目的があります。
スーパーSALEサーチは「参加すること」が目的ではない
楽天スーパーSALEは、楽天市場の中でも特に大きなイベントです。
そのため、
「せっかくなら、できるだけ多くの商品をSALE対象にしよう」
と考えやすくなります。
しかし、
SALEに参加しない商品があっても、全く問題ありません。
スーパーSALEサーチは、売上を伸ばすための一つの手段です。
登録すること自体が目的ではありません。
大切なのは、
スーパーSALEサーチへ登録したことで、利益を含めてショップ全体が成長したのか
ということです。
最後に
スーパーSALEサーチには、大きな露出を獲得できる魅力があります。
しかし、全商品を無理に登録する必要はありません。
特に、
・通常価格で順調に売れている商品
・利益率が低く、値引き後に利益が残らない商品
・値引きしてもCVRが変わらない商品
・在庫が少ない商品
・通常価格との差が大きくなりすぎる商品
については、登録する目的を慎重に考える必要があります。
反対に、
・検索順位が低い商品
・新商品
・レビューが少ない商品
・リピートが期待できる商品
・在庫を整理したい商品
については、スーパーSALEサーチを成長のきっかけとして活用できる可能性があります。
判断するときは、
「この商品を安くしたら売れるか?」
だけではなく、
「この値引きによって、ショップに何を残したいのか?」
まで考えてみてください。
新規顧客を獲得したいのか。
販売実績を作りたいのか。
検索順位を上げたいのか。
リピーターを増やしたいのか。
在庫を整理したいのか。
その目的が明確であれば、値引きは単なる利益の減少ではなく、次の売上を作るための投資になります。
順調に売れている商品ほど、あえてスーパーSALEサーチへ登録しない。
これも、立派なSALE戦略の一つだと私は考えています。